人間の「真の相棒」となる日も間近? Apple、Googleも発表「マルチモーダルAIエージェント」の今AI×社会の交差点(4/4 ページ)

» 2024年08月21日 08時00分 公開
[鷺森崇ITmedia]
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人間とマルチモーダルAIが共に歩む未来へ

 かつて創作の世界で描かれていたAIエージェントが、現実の技術として進化を始めている。これを支えるのが、テキストだけでなく、画像や音声、動画など異なるデータ形式を処理できる「マルチモーダルAI」である。この技術により、言葉だけでなく、視覚や聴覚を通じてより人間らしい理解力を持つAIエージェントになると期待されている。

 将来、複数のAIエージェントが協力し、複雑な社会課題に対応することが可能になり、人間とAIの関係は指示と応答を超え、共に学び成長するパートナーシップへと進化するだろう。ビジネスだけでなく、日常生活でもAIエージェントが重要な役割を果たす時代が来ると考えられる。

 ただし、AIの高度化には倫理的な課題や、人間の仕事が奪われる懸念もある。未来のAIエージェントは、技術的な進化だけでなく、人間社会との調和を目指して発展する必要がある。そうすることで、私たちはAIエージェントを単なる道具としてではなく、信頼できるパートナーとして受け入れることができるかもしれない。

著者プロフィール:鷺森 崇(さぎもり たかし)

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野村総合研究所にて、先進的なIT技術の調査、コンサルティング、DX・新規事業推進活動に従事。

専門はデータサイエンス、AI・機械学習プラットフォーム、意思決定テクノロジー、ロケーションインテリジェンスなど。

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