ただ、ご存じのように、日本人は熱しやすく冷めやすいところがある。
確かに、コロナ禍でフードデリバリーという新しい習慣も広まってきた。しかし、一方でコロナ禍が終われば「ああ、そんなこともあったね」とこれまでの日常にサクっと戻る人がかなりいるのだ。
つまり、コロナ禍ではそれなりにピザの宅配を利用した人も、家から出て近所の飲食店で食事をしたり、コンビニやスーパーに行って総菜や冷凍ピザを買ったり、という「コロナ禍前の行動」に戻ってしまうのである。こうなると「攻めの出店」をしたところほど、不採算店となってしまうことは言うまでもない。
今回の「閉店ドミノ」の対象となった店の中には、「2022年にオープンしたばかりなのにもう閉店しちゃうの?」と地域住民が戸惑うようなケースもあるのだ。
このような話を聞くと、「ドミノ・ピザはうまいし安いから、不採算店の整理をしっかりすれば順調に2000店舗に到達するはずだ」と思う人もいらっしゃるかもしれない。
個人的にはドミノ・ピザをよく利用するので、ぜひそうなっていただきたいと思うのだが、その道は決して容易ではない。「宅配ピザキラー」ともいうべき新しいプレーヤーが、ドミノ・ピザの成長を阻(はば)むことが予想されるからだ。
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