「退職したいが退職代行はさすがに……」 そんなニーズを拾ったサービスの“その後”(1/4 ページ)

» 2024年09月29日 07時30分 公開

 退職代行サービス「モームリ」で知られるアルバトロス(東京都港区)が、新たな退職支援サービスを提供している。1月から開始した「セルフ退職ムリサポ!」(以下、ムリサポ)だ。

 特徴は、利用者自身で退職を確定させるためのサポートを行う点にある。退職代行サービスの先駆者が、なぜ「セルフ退職」を支援するのか。従来の退職代行とは何が違うのか。サービス開始から半年が経過した現在の状況を追った。

photo 1月から開始した「セルフ退職ムリサポ!」(画像はアルバトロス提供、以下同)

セルフ退職の「ムリサポ」とは

 アルバトロスは、これまでに1万8000件を超える退職相談を受けてきた。退職を望みながらも踏み出せない労働者を支援するため、退職代行「モームリ」を提供し、これまで多くの退職支援を実施している。

 今回、なぜ新たな退職支援のサービスを開始したのか。代表の谷本慎二氏は「退職代行の需要は根強いが、本来はあるべき姿ではない。しかし、退職に悩む人は今後も必ず現れる。その人たちを支援する新たな形が必要だった」と語る。

photo 退職代行モームリも運営するアルバトロス

 ムリサポは、顧問弁護士監修の下、法律に則った退職プロセスのコンサルティングを行っている。退職の意思表示の仕方から有休消化の交渉方法、退職に付随するさまざまな手続きについてもアドバイスしている。

 最大の特徴は、アルバトロス側が退職希望者の所属する会社と“直接やりとりしない”点だ。「退職はしたいが、退職代行は利用したくない」人をサポートしているという。価格は退職代行(2万2000円)より安価な1万5000円で提供している。

photo 退職代行とセルフ退職の違い
       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR