無印良品が、都市再生機構(UR都市機構)と共同で「MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト」を進めているのをご存じだろうか。住戸をリノベーションし、賃貸物件として供給する同プロジェクトは2012年に始まり、現在では1200戸以上を供給している。随所に無印らしさを表現するリノベーション物件は40代以下の若年層に人気だという。
果たしてどのような目的で、団地という一見「古臭い」テーマに取り組んだのか。無印良品の住宅事業を担うMUJI HOUSE社(東京都文京区)に取材した。
MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクトは、UR都市機構と無印良品のMUJI HOUSEによる共同事業として2012年に始まった。UR都市機構が保有する団地の賃貸物件をリノベーションして貸し出すプロジェクトだが、物件の設計とPRはMUJI HOUSEが手掛ける。
関西の3団地からスタートし、翌年には関東に進出。現在では61団地で約1200戸を供給している。地域は北海道から九州まで全国にわたり、関東では高島平団地や洋光台団地などでリノベーションを行っている。担当者によると1団地当たり数十戸程度を担っているという。プロジェクトのきっかけをMUJI HOUSEに聞くと、次のような回答があった。
「UR都市機構では高齢化が進む団地の活性化を模索していました。一方、無印側は公園があり、日当たりにも優れるという団地の良さに注目していました。少し手を加えるだけで活性化できると考え、プロジェクトのスタートに至った次第です」
1960〜70年代に開発が進んだ大規模団地は、老朽化が課題ではあるが住民が多く、全面的な建て替えは難しい。一方で敷地内に公園があり、建物同士のスペースが確保されているなどその環境の良さが再認識されつつある。
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