人事労務業務の生成AI活用の課題 2位「属人的な業務が多い」、1位は?

» 2024年10月28日 10時40分 公開
[サトウナナミITmedia]

 人事労務業務での生成AI利用率は34.3%──。そのような結果が、jinjer(東京都新宿区)による調査で明らかになった。人事労務業務における、生成AIの活用状況と課題とは。

photo 「人事労務業務の生成AI利用に関する実態」に関する調査(写真AC)

生成AI、人事はどう活用している?

 人事担当者のうち、生成AIを既に業務で利用している人は34.3%だった。生成AIの利用目的については、「メールや報告書など、文書作成業務を効率化するため」が最も多く65.4%。以降は「文章の添削を行うため」(47.6%)、「企画などアイデア出しの際に利用するため」(44.3%)と続いた。

photo 業務で生成AIを利用しているか(jinjer調べ)
photo 生成AIの利用目的(jinjer調べ)

 人事労務領域で生成AIを扱う際の課題について、最も多かったのは「人/組織など、人事情報を多く扱うため、使える業務が限られる」で41.1%だった。以降は「属人的な業務が多く、使える業務が限られる」(40.5%)、「社内で利用制限がかけられているため、使える業務が限られる」(38.4%)となった。

photo 人事労務領域で生成AIを扱う際の課題(jinjer調べ)

 生成AIを利用しない理由で最も多かったのは「どのような業務に使うべきか、利用するイメージが湧かないため」で29.4%。その他、「情報漏洩など、セキュリティ性が担保されない可能性があるため」(25%)、「社内で利用する人が少なく、利用に際して不安を感じているため」(22.8%)といった回答が上位となった。

photo 生成AIを利用しない理由(jinjer調べ)

 あると便利だと思う生成AIの機能については「人事労務に関する問い合わせ対応業務を、AIで自動で行ってほしい」が最も多く、36.5%に上った。その他には「従業員や管理者の情報入力にAIを活用して簡素化したい」(32%)、「人事データを元に課題や解決策を提案してほしい」(31.2%)も、3割を超える人が望んでいた。

photo あると便利だと思う生成AIの機能(jinjer調べ)

 調査は10月11〜13日にインターネットで実施。企業の人事担当者360人から回答を得た。

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