管理職は「組織成功の要」だ。しかし、管理職が提供するリーダーシップは危機にひんしている──ワークフォース・データ分析プラットフォームの米meQuilibrium(meQ)は9月26日、このようなレポートを発表した。
非管理職に比べ、管理職は燃え尽き症候群に陥る可能性が36%高く、今後6カ月以内に仕事を辞めることを検討する可能性が24%高いことが、meQのデータで明らかになった。
管理職は、チームメンバーのニーズと組織の目標達成のバランスを取るという綱渡りの仕事を、しばしばプレッシャーと限られたリソースの中でこなしている、と報告書は説明している。
meQは「従業員の幸福と業績において極めて重要な役割を担っているにもかかわらず、あるいはそのためかもしれないが、パンデミック以降、管理職の幸福はその他の従業員よりも比較的大きなダメージを受けている」としている。
研究者が推奨するベストな方法は以下の4つだ。
報告書はまた、良いマネジャーと悪いマネジャーの主な特徴についても触れている。
例えば、meQのデータによると、優秀なマネジャーは従業員が安心してリスクを冒したり、アイデアを共有したりできる心理的安全性を42%も高める。
また、強いマネジャーは「職場の不公正さに対する最前線の防御を提供し、生産性、エンゲージメント、従業員の幸福にプラスの影響を与える」とmeQはプレスリリースで述べている。
一方、チームメンバーの管理不足は「従業員のモチベーションの低下、離職率の上昇、精神的健康の低下につながる」とmeQは述べている。
従業員のエンゲージメント調査を行う米Top Workplacesが9月に発表したレポートによると、管理職は、仕事量を判断し、より大きなチームを管理することで、より大きなプレッシャーに直面している。
例えば、10人のチームを管理するマネジャーは、社員1人当たり月2回の1on1ミーティングと、年2回のキャリア・ディスカッションを行うことを期待される場合、年間260回のミーティングをスケジュールする責任を負うことになるという。
このようなストレス要因を考えると、米Perceptyxの6月の報告書で、管理職の幸福度が「危険なほど低い」ことが明らかになったのも不思議ではない。
直属の部下の要求と上位役職者からの要求に挟まれている管理職は、ワークライフバランス、適度な仕事量、管理可能なストレスレベルについて、上位役職者や非管理職よりも常に低いスコアであることがPerceptyxによって明らかになった。
また、管理職のストレスが、特に管理職になったばかりの層のストレスが、直属の部下に影響を及ぼしていることも懸念される。
同社の報告書によると、米国の新人管理職の約40%がリーダーシップの役割を担う準備ができておらず、「職場に行くことにストレスや不安」を感じているという。
優秀なマネジャーは、対立を減らし、生産的な会議を運営し、決断を下すことで、新任マネジャーの2倍好意的に評価されていることが、調査で分かった。
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