会議を「全員やる気を失う時間」にしてしまう、3つのありがちな社内ルール「キレイごとナシ」のマネジメント論(6/6 ページ)

» 2024年11月19日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]
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「役割分担のルール」とは

 3つ目は「役割分担のルール」だ。

 例えば営業は営業活動に集中し、それ以外の業務はアシスタントに任せるなど、明確な線引きをしたい場合がある。そのようなときに、こういったルールは便利だ。厳格に運用することは難しいが、明らかに役割分担が甘いと、

 「その業務はアシスタントに任せるルールだったはず。ルールを守らないなら、評価を下げるぞ」

 このように指導できる。もしもルールが守られなければ、定性評価として盛り込むのが現実的か。

 4つ目は「状態のルール」だ。これは一見分かりづらいかもしれない。

  • 「元気よくあいさつする」
  • 「しっかり報連相をする」
  • 「積極的に問題提起する」
  • 「部下の言葉を傾聴する」

 こういった心掛けをルールとして設定する組織がある。しかしルール化して管理していいかどうか、なかなか判断が難しい。判断する人の主観によって、ルール違反かどうか分かりづらいからだ。

 このように、規則、ルール、慣例、心掛け……といったものを使い分けるのは難しい。ただ、共通しているのは「前提」ということだ。会議をしている最中に、これらの前提が浸透していることで、

 「事前に資料を確認し、おかしいところがあれば積極的に問題提起するのは常識だろう」

 「どうして会議の時間を使ってそんなことを報告するんだ。そういうことは前もって報告するように、いつも言ってるじゃないか」

 このような苦言を呈す必要がなくなる。細かいルールを作ってイチイチ管理する手間が省けるのだ。

 生産性の悪い会議をし続けると、組織全体の生産性も悪くなる。会議のルールを正しく設定することで、部下も健全に成長するだろう。上司も部下も同じ方向を向いて仕事をするためには、適切なルール設定が必要なのだ。

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