北海道ボールパークFビレッジは順調に実績を積み上げているが、利用者の滞在時間をいかに長くするかが目下の課題だ。滞留時間を増やすことは、交通アクセスの改善とも深く関係している。例えば、ナイターの試合が延長になった場合、混雑緩和を避けるため退場を分散する取り組みが必要となる。
2024年シーズンも試合後のコンサートや花火など、長く滞在してもらえる取り組みを実施した。2025年には内野を天然芝から人工芝へ変更することでイベントなどの利用拡大が見込まれるほか、エスカレーターの増設で回遊性を高める環境づくりも並行して進めていく。「スペースの有効活用が滞留時間を増やす施策のコアになる」と伊藤氏は語る。
開業から2年、北海道ボールパークFビレッジは、野球の試合に加えて充実した設備やイベント企画などを通じて「常に何かを楽しめる場所」を提供してきた。その結果、プロ野球という季節性の高いコンテンツを軸としつつも、年間を通じて安定した集客を実現している。
スポーツとエンターテインメント、街づくりを融合させた新たなモデルは、今後の日本のスポーツビジネスにどんな可能性をもたらすだろうか。
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