ワークマン・ドンキの「着るこたつ」、電気代高騰を追い風に進化 消費者のニーズにどう対応?(2/3 ページ)

» 2025年01月31日 14時59分 公開
[菊地央里子ITmedia]

形状が変わったドン・キホーテの着るこたつ

 ドン・キホーテがPB商品として販売している「こたつウェア」は、胸元から足先までを覆う毛布の中にヒーターを内蔵した、着るタイプの暖房器具。消費者の声を受けて毎年改良を続けており、2024年の最新モデルでは形状を大きく変えたという。

kotatu 2022年のこたつウェア(展示会にて編集部撮影)
kotatu 2023年のこたつウェア(プレスリリースより引用)

 こたつウェアは、ドン・キホーテがホカロンとの共同開発商品として企画した。2022年に発売したところ、「エアコンより少ない電力で身体を温めたい」という節電ニーズから人気商品に。当初、電源はコードタイプだったが、消費者からの「コードの長さ分しか移動できず不便だ」というダメ出しを受けて、2023年モデルはUSBタイプに変更。胸元のポケットにモバイルバッテリーを入れる仕様とした。コード部分をなくしたことで、1万1800円から9980円と約2000円の値下げにも成功している。

 2024年モデルは「すっぽりかぶれる」形状に変更された。それまでのこたつウェアはサスペンダー型で、身長に合わせてボタンで肩ひもを調整する仕様だった。しかし、消費者から寄せられた「肩が寒い」という声を受けて、肩まで覆われた毛布から、手と頭だけを出すデザインに変更。名前も「すっぽり #動けるこたつウェア」に改めた。

kotatu すっぽり #動けるこたつウェア(ドン・キホーテ公式Webサイトより引用、以下同)

 肩の温かさを確保した一方で、テレワークや家事(洗い物など)をする際にもそのまま着用できるよう、袖の丈は短めにしている。こうした工夫やサスペンダーのタイプで必要だった留め具を省いたり、素材も形状の変化に合わせて改良したりしたことから、重量が15%削減。従来の商品に寄せられていた「もう少し軽くしてほしい」という要望にも応えることができたという。

kotatu 襟もとのボタンなどで着脱のしやすさも工夫

 すっぽり #動けるこたつウェアのサイズは120(幅)×105(奥行き)センチで、身長135〜180センチに対応する。ヒーターは表側に4面搭載しており、2面ずつ電源を入れられるようにすることで、部位に合わせた温度調節を可能とした。

kotatu ヒーターは表側に4カ所(展示会にて編集部撮影)

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