森永乳業がケーキタイプのアイス「ビエネッタ」の販売を3月31日に終了すると発表しました。このニュースを目にして「えっ、なぜ? 近所のスーパーで売ってたよ。人気があったのでは?」などと思われた人も多いかもしれません。
実は、ビエネッタは森永乳業が独自に開発したものではなく、技術提携をしていた英ユニリーバの「ケーキアイス」を日本で製造・販売していたのです。日本で登場したのは、1983年の9月から。40年以上も販売してきましたが、英ユニリーバとのライセンス契約が終了するため、今回の決断に至ったようです。
終売するのはバニラ、ティラミス、カップ入りの3商品。メーカー希望小売価格はケーキタイプが735円、カップタイプが270円。ビエネッタについて、森永乳業は「幾重にも重なった繊細な層を再現することは難しく、発売から40年以上たったいまも、類似品のない唯一無二の商品として、長らくお客さまに愛されてきました」とコメントしています。
この発表を受け、SNSでは「今度からちょっと特別な日に何を食べればいいの。置いていかないでビエネッタ」といったお別れを惜しむ声がたくさんありました。また「どなたかビエネッタの目撃情報をお待ちしています。年末はいろんなところで買えたのに、いまはない……」と早くもスーパーやコンビニなどで買い求める動きが始まっているようです。
同社がコメントしたように、ビエネッタは「類似品のない唯一無二の商品」ともいえますが、2011年に登場したカップサイズ(184ml)には競合がいました。例えば、「サンデーカップ」(森永製菓)や「パナップ」(江崎グリコ)などと、熱い戦いを繰り広げてきました。ただ、ライバル視されながら姿を消した商品もあるので、デザートアイス市場で生き残っていくのはなかなか難しいのかもしれません。
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