2023年7月〜2024年6月の1年間における転職者の“本音”の転職理由とは? パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」(デューダ)の調査結果によると、1位は4年連続で「給与が低い・昇給が見込めない」となった。
1位の「給与が低い・昇給が見込めない」(33.6%)は、前回の調査と比べて3.3ポイント下がった。これは2024年の春闘で賃上げ率が33年ぶりに5%を超え、企業が給与引き上げを進めた影響とみられる。
2位は「人間関係が悪い/うまくいかない」(22.7%)、3位は「社内の雰囲気が悪い」(21.1%)だった。
「社内の雰囲気が悪い」は、コロナ禍だった2020年(4〜8月)には10位圏外だったものの、2021年には4位、2023年には2位に上昇。今回の調査でもトップ3にランクインした。新型コロナウイルスが5類に移行し、多くの企業がリモートワークから出社へ方針を変更したことで、社内でのコミュニケーションが増えたことが要因と考えられる。
10位以内で最も順位を上げたのは「労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある)」(20.3%)で、前回の11位から4位に上昇した。年代別・男女別のランキングでも全て10位以内に入っている。転職理由として挙げた人の職種を見ると、「事務/アシスタント」が最多。「クリエイティブ」が続いている。
転職理由35項目の中で、前回から最も順位を上げたのは「倒産/リストラ/契約期間の満了(会社都合での雇用終了)」(8.5%)で、前回の34位から21位に上昇した。
帝国データバンクの集計によると、2024年の倒産件数は9901件に達し、2013年の10332件に次ぐ高水準となっている。企業の経営環境が厳しさを増していることが、順位上昇の要因と推測される。
20代の転職理由は、1位が「給与が低い・昇給が見込めない」(39.3%)。2位が「人間関係が悪い/うまくいかない」(29.1%)、3位が「労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある)」(27.5%)だった。
ランクインしている転職理由を見ると、ほとんどの項目で前回から割合が上がっており、特定の理由だけでなく、さまざまな要因が積み重なって転職に踏み切った人が多かったと推測できる。
30代の転職理由の1位も「給与が低い・昇給が見込めない」(36.3%)で前回に引き続き1位となったものの、割合は前回の41.2%から4.9ポイント下がった。2位は「労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある)」(26.2%)で、前回の8位から大きく順位が上昇している。3位は前回と変わらず「人間関係が悪い/うまくいかない」(25.0%)だった。
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