目的地や経由地を設定するには、まず「目的」「目標」「指標」の違いを理解することが大切だ。
目的とは「なぜそれをするのか」という問いに対する答えだ。営業支援システムの導入は「チームの生産性を高める」が目的だったかもしれない。SNSマーケティングの目的は「見込み客を獲得する」だっただろう。比較的抽象度の高い表現になる。
一方目標は「具体的に何を目指すのか」を示すものだ。「今期の売り上げを前年比120%にする」「新規顧客を30社獲得する」など、数値と期限が明確なものだ。目的と異なり、具体的だ。
そして指標は、目標達成に向けた行動や成果を測る物差しだ。「毎日営業支援システムに入力する」「月に2回はキーパーソンに提案する」など、プロセスを数値化したものである。
コウモリ上司は、この3つの区別があいまいなまま指示を出している。
目的、目標、指標を考えるとき、次の3つに置き換えると分かりやすい。
基本的には、目標を目的地に、指標を経由地に見立てるといいだろう。ちなみに、目的を目的地にしてしまうと、目的地があいまいになってしまい、なかなか到達しなくなってしまう。
例えば「今期の売上目標1億円を達成する」という目的地に向かうなら、「現在の月間売上650万円、顧客数42社」という出発地から始める。そして経由地として「月間新規アポイント数20件」「既存顧客への月間提案数15件」「四半期ごとに売上10%アップ」といった指標を設定する。
経由地がハッキリすれば、期待した通りにその経由地をパスできるかどうか、それぞれの取り組みを検証してみればいい。
「月間新規アポイント数20件」を実現するには、営業支援システムを導入するべきなのか? SNSマーケティングに力を入れるべきなのか? 展示会で名刺を集めるべきなのか?――と。
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