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倍率“100倍超”で応募殺到 甲子園開催「ドコモ未来フィールド」に潜入した(2/3 ページ)

» 2025年03月08日 11時30分 公開
[伏見学ITmedia]

元プロ野球選手が子どもたちを熱血指導

全員が甲子園の土に群がる

 正午からは約1時間のランチタイムである。参加者はプレミアムラウンジでビュフェ形式の料理を楽しんでいた。このラウンジも入場するためのハードルは相当高い。90万円を超えるプレミアムシート会員で、かつ年間予約席の1席につき約40万円を支払うことで初めて利用する権利を獲得できる。

プレミアムラウンジの内部

 腹ごしらえをしたら、午後のプログラムである野球教室だ。一度、阪神甲子園球場の外に出て、近接する室内練習場へ。広さ3600平方メートルほどのスペースに、バッティングネットやベース、簡単なトレーニング機材などがある。もはや説明するまでもなく、一般の人々が室内練習場に立ち入ることも滅多にできない特別な体験である。

 参加者が集合し、司会役を務めたタレントのせきぐちりささんの話に耳を傾けている。一通り説明が終わると、せきぐちさんから呼び掛けとともに、糸井さん、今成さんが後方のドアから練習場へと入ってきた。わーっと歓声が上がる。

大喜びする子どもたち

 2人から簡単な挨拶と自己キャリアの振り返り紹介があった後、学年別の3チームに分かれて野球教室がスタート。トスバッティング、ティーバッティング、そしてピッチングの3種類の練習をローテーションで体験した。

浮き沈みのグラフを元にキャリアを紹介。今成さん(右)はどん底期が高校(浦和学院高等学校)時代だったそうだ

 トスを担当した今成さんは子どもたちに対して常に明るく、大きな声で接していたのが印象的だった。もちろん具体的な技術指導も欠かさない。その教えに従って子どもがスイングすると怪音が。その音に負けじと今成さんも「ナイス!」と声を張り上げる。

 ティーを任された糸井さん。こちらも明るい。そしてジョークなどをよく口にすることで、子どもたちの気持ちが和んでいるのがよくわかる。とにかく褒めて、褒めて、褒めまくる指導スタイルが目を引いた。

 ピッチングは元プロ野球選手の歳内宏明さんが一人で回していた。ハイテンションではしゃぐようなことはなく、クールな口調や振る舞いだったが、子どもたちも「気の良い兄ちゃん」という感じで親しげにコミュニケーションをとっていた。

 あっという間に1時間以上が経過し、プログラムはすべて終了。最後は記念品を受け取りながら、元選手たちとハイタッチして、参加者は会場を後にした。

 地元から参加した親子に話を聞くと、何よりもたくさん褒められたことが印象に残っているという。小学6年生のルナさんは「練習が一番楽しかった。バッティングが一番褒められた。今成さんとかに打つのが上手いねと」と振り返る。中学校でも野球を続けたいと話す。

 「野球教室は初めての参加で、野球を始めたのも1年前くらい。でも、さっきハイタッチする時も、『あ、野球めっちゃ上手い子や!』と言われていたから、とても嬉しかったです」と、母親も満足げな表情を浮かべていた。

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