丸美屋が業績を伸ばしている背景に、消費者の節約思考だけでなく、同社が築いてきた事業基盤も挙げられる。最大の特徴は、多角的な商品展開だ。
「丸美屋といえばふりかけ」というイメージもあるが、麻婆豆腐の素や釜めしの素、レンジ調理食品まで幅広い商品を扱っており、新商品の投入数も年間70〜80品に上る。仮にふりかけ市場が低迷しても、他のカテゴリーで補い、売り上げを確保できる体制が整っている。
消費者の認識も変化しており、かつては「手抜き」とみなされることもあったレトルト製品が、現在は「便利な調理料」として社会的に受け入れられるようになった。この認識の変化も、同社の安定した業績を支えている。
ふりかけ・中華料理の素など、ロングセラー商品の基盤がしっかりしているからこそ、新商品開発や新たなカテゴリーへの挑戦が可能になっている。同社広報の青木勇人さんは「ロングセラー商品があるからこそ、新商品も安心して購入されるブランドになっている」と説明する。この好循環も増収を支える重要な要素だ。
また、「おいしさ」にもこだわり、差別化を図っている。いくら安くても、おいしくなければ続けて購入してもらえない。丸美屋では、ふりかけは約100種類のラインアップを展開し、飽きのこないおいしさを提供。リピーターの確保に力を入れている。
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