イワイのコンセプトである「ゲスト中心」とは、どういうことなのか。
「分かりやすいのは式場の設計ですね。イワイは『高砂』や『テーブル装花』がありません。高砂をなくすことでゲストとの距離が縮まり、しゃべりやすくなるためです。テーブル装花も、ゲストの体験満足度を考えると必要ないだろうと」
新郎新婦もゲストと同じテーブルに着席する。しかも丸ではなく長方形のテーブルなので、ゲスト同士もしゃべりやすくなるという。
披露宴といえば「派手な入場」「余興」「新婦の父からの手紙」「プロフィールムービー」「ケーキ入刀」などが行われるが、イワイではあえてなくした。ゲストと過ごす時間を増やせるため、約85%の新郎新婦が「お色直し」もしないという。その代わり、オリジナルのコンテンツで盛り上げる。
まず、エントランスに「ポスト」を設置し、新郎新婦から各ゲストへ手紙を送る。到着して手紙を読んだだけで、涙するゲストも多いという。「挙式」と「披露宴」をセットで行うのは従来どおりだが、盛り上がりのピークを披露宴ではなく「挙式」にしている。
「挙式では、誓いの前に『はなむけの言葉』と呼ぶコンテンツがあり、新郎新婦に深く関わったゲスト数名がメッセージを伝えます。前半の挙式でたっぷり感動して泣けて、披露宴はひたすら楽しい。それがイワイが推奨する体験です」
披露宴では、プロフィールムービーの代わりに「ライフストーリー」を上映。2人の人生の物語がつづられた文字だけの動画で、小説のようなスタイルで2人の内面の声を届ける。
ケーキ入刀の代わりとなるのは、「釜飯」だ。「同じ釜の飯を食う」というコンセプトで新郎新婦がゲストのご飯をよそって、みんなでワイワイ食べる。
さらに、新郎新婦がゲストを紹介する「他己紹介」や参加者全員の「ポートレート撮影」も。これらによりゲストにも焦点が当たり、ゲスト同士がつながりやすくなる。「ゲスト一人ひとりが主役である」という考えのもと、すべてのコンテンツが設計されているのだ。
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