アイデアが浮かばない、こんな無駄な作業なくしたい――。ビジネスパーソンを悩ませる日々のさまざまな困りごと、ChatGPTに聞いてみませんか? ITジャーナリストの酒井麻里子氏がプロンプトの書き方を伝授する。
Q.アプリやツールの操作についてAIに質問しても解決せず、結局自分で検索します。欲しい回答が返ってくる聞き方のコツはありますか?
アプリケーションやWebツールの操作方法や困りごとの解決方法を生成AIに聞いてみたものの、思うような答えが得られなかった。何度もやり直すくらいなら、最初から自分で検索したほうが早い――。
そんなときは、質問の仕方を変えることで解決できるかもしれない。ツールの操作についてAIに質問する場合の10のポイントを解説しよう。
ITジャーナリスト/ライター。生成AIやXR、メタバースなどの新しいテクノロジーを中心に取材。その他、技術解説やスマホ・ガジェットなどのレビューも。著書に『趣味のChatGPT』(理工図書)、『先読み!IT×ビジネス講座ChatGPT』(共著・インプレス)など。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。株式会社ウレルブン代表。XRと最新テクノロジーのWEBマガジン「TechComm-R」運営。
まず重要なのが、「何に困っていて、どんな状態をめざしているのか」を具体的に伝えることだ。例えば、「Excelの表が分かりづらい。どうしたらいい?」のような漠然とした質問をしても、漠然とした回答しか得られない。この場合は、どんなデータを扱う表なのか、どの部分を分かりやすくしたいのかを具体的に伝えよう。
【サンプル】
「日付ごとにB・C列の数値を合計して、日付順に並んだ新しいシートを作成したい」
「毎朝9時に、以下のサイトの更新情報をメールかSlackで受け取る方法はある?」
意外と忘れがちなのが、自分が使っているOSやアプリケーションのバージョンといった使用環境の情報だ。これらは操作手順などに影響することが多い部分なので、最初に明示しておこう。デスクトップアプリとブラウザアプリがある場合はどちらを使っているのか、複数のプランが用意されているサービスでは利用しているプランも伝えよう。
「Macで、Microsoft 365のExcelの最新バージョンを使っています」
「ChatGPTのPlusプランを、ブラウザから使っています」
すでにトライ&エラーを繰り返しているなら、どんな方法を試したのかを伝えよう。画面上にエラーメッセージが表示されている場合は、それをそのままコピー&ペーストしてAIに渡すと解決につながりやすい。
「以下のようなエラーメッセージが表示されています」
「〜〜〜の操作をしてみましたが、〜〜〜となり、うまくいきませんでした」
AIが提案してくる解決方法が難しすぎる、あるいは初歩的すぎると感じる場合は、自分ができること・できないことを伝えよう。そのレベルに合わせた解決方法が提案されるようになる。
「VBAは分かりません」
「マクロは使いたくありません」
AIの回答どおりに操作してもうまくいかない場合などは、画面のスクリーンショットを撮って渡すのが早い。その際、画面全体が見えるものと、問題が起きている部分が大きく表示されているものの2枚があると、AIの判断材料が増えて回答の精度が上がりやすい。
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