アース製薬の真面目な仏事“虫供養” ゴキブリに「ありがとう」(1/4 ページ)

» 2025年07月24日 12時30分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 大阪・関西万博の会場(大阪市此花区)で深刻な問題となったユスリカの大量発生に対応したことで、注目を集めた衛生用品メーカー「アース製薬」。家庭用殺虫剤「アース」や「ごきぶりホイホイ」などのヒット作を世に送り出してきた「殺虫・防虫のプロフェッショナル」だ。その力の源泉は、独特の虫との付き合い方にある。同社と虫との深い関係を探った。

photo 虫の遺影が並ぶ中で営まれた虫供養=令和6年12月、兵庫県赤穂市の妙道寺

 現在でこそ東京に本社を置くアース製薬だが、創業は明治25年、大阪・難波だった。その後、43年に工場を兵庫県赤穂市に建設し、大正14年には同市で会社を設立。現在でも同市内にある2工場で従業員の4割、国内生産の9割を占めるなど、関西との縁も深い。

 それゆえに大阪府とも包括連携協定を締結。その縁もあり、5月ごろに万博会場で大量のユスリカが発生した際、府の要請でユスリカ対策に乗り出した。5月下旬、2025日本国際博覧会協会の関係者とともに現地調査を実施。技術的な助言をしたほか、防虫スプレーや防虫ファンなどの物品を提供した。

 ユスリカは5月以降減少傾向にあるが、今後も発生の波が訪れるとみられ、同社は「協会の求めに応じて協力させていただきたい」としている。

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