同社の通期業績予想は、売上高1460億〜1540億円(前期比6.1〜11.0%減)、営業利益200億〜250億円(同13.7〜31.0%減)と、市場予想に反して大幅に下回った。
大幅な減収減益見通しの背景として、ポケポケブームの一過性リスクを業績予想に織り込んでいるとみられる。
「ポケポケ」はリリース初期こそ売り上げが急伸したが、モバイルゲーム市場ではヒット作でもリリースから半年〜1年で売り上げが一巡し、成長減速に転じるケースが多い。
DeNAと、同じくスマホゲームで躍進したガンホーの長期株価チャートを比較してみよう。足元の時価総額は同じ2000億円台で推移しているが、ガンホーの株価の乱高下ぶりには目を見張るものがある。パズドラブームに沸いたガンホー株を2013年に取引した投資家の中には億万長者になった者もいるだろうが、高値でつかんでしまった投資家の中には莫大な損失を抱えたり、含み損のまま保有を余儀なくされた投資家も大量に発生した。
このようにゲーム株は、ヒット作の勢いが鈍化した途端に失望売りが発生し、株価が急落するという構造的リスクを抱えている。DeNAはそのリスクを避けるため、今回あえて保守的な予想を提示したと考えられる。
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