分かりやすいのは、主力製品の「セサミンEX」だ。これは270粒入りがECサイトで9525円で販売されている。成分表を見ると3粒で10mgのセサミンが摂取できるとあるので、合計900mgのセサミンを摂取するのに、1万円弱かかるという計算になる。
「え、飲んでみたいけれどちょっと高いな」と思う人もいらっしゃるだろう。そういう方は「プロ経営者」である新浪氏の賢い知恵をまねるといい。
例えば、タイで人気の「HERBAL ONE」(ハーバル・ワン)のセサミンサプリメントは、輸入代行サイトで4100円で売られている。1カプセル当たり20mgのセサミンが含まれており、60カプセルなので合計1200mgのセサミンを、サントリー製品の半額以下で摂取できるというわけだ。
ここまで言えば、筆者が何を言わんとしているのかお分かりだろう。新浪氏としてはご自分がニューヨークでCBDサプリメントを購入した“合理的な理由”を、周囲に共感できるような形で説明したと思ったのだろうが、実はそれは「国産サプリ」の優位性をうたうサントリーウェルネスをはじめとする国内サプリメントメーカーにとって、神経を逆なでするような「営業妨害」なのだ。
これはあくまで筆者の想像だが、このような「購入動機」を悪びれることなく語る新浪氏の姿を見て、おそらくサントリーHDの取締役会、特に健康食品事業やサプリメント事業にかかわる人たちは「この人、うちのビジネスを本当に分かっているの?」という疑念が浮かんだはずだ。
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