会社の業績に寄与しない仕事は極力排除すべし 業務効率化に必要な視点(4/6 ページ)

» 2025年09月10日 05時00分 公開
[ITmedia]

――こうした関係構築を前提とした「生産性」とはどう定義しますか?

 私は「生産性には2つの種類がある」と考えています。1つは“効率化”で、もう1つは“新しい価値を生む創造性”です。後者を高めるためには、忖度のない意見交換ができる環境が欠かせない。そしてそのためにこそ、能動的なコミュニケーション、曖昧さの許容、背景の理解といった「人間力の土台」が必要だと思っています。

――中間管理職など、今すぐできる効率化のコツがあれば教えてください

 どの会社でもすぐに着手できることは「ムダな会議を見直すこと」です。なんだかんだ言ったって、1日の仕事時間を会議に費やしているビジネスパーソンは多いですよね?

 会議に特化して言うと、「報・連・相(報告・連絡・相談)」のうち、“相談”以外の会議は不要です。報告や連絡はGoogleドライブやSlackなどのツールで十分。にも関わらず、週次で“営業報告”だけをするような会議が続いている企業はまだ多い。

 こうした無駄をカットするだけでも、大幅に効率化できます。そんな当たり前のことができていないのに、「新しい効率化の方法は?」と尋ねてくるクライアントも意外と多くて……。新しい武器は「その後」の話ですから。

 話を戻すと、「この会議は1人いくらかかるのか?」という視点を持つと会議の重みが分かります。日本の会社だと、社員1人が1時間の会議に参加するだけで、会社は約7000円を負担することになるはずです。10人参加すれば1時間で7万円、20人なら14万円。本当にそれだけの価値を生み出しているのか? 本当にそのメンバーを召集すべきなのか? 常に問い直して最適化すべきです。

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