――上司には“アンテナ力”が求められますね
まさにそこです。相手がどの段階にいるのかを見極める観察力。これがないと、どれだけ論理的に正しい指示でも、組織は動きません。つまり何も生産されません。
逆に、相手の欲求レベルを確実に理解してマネジメントできると、部下の行動もガラッと変わり生産性も上がります。しかしその相手の状態も理解せずに、あるいは把握しようともせずにまことしやかなロジックだけで生産性を上げようとする会社や組織も割と多い、というのがコンサルになってよく目にする光景です。上手くいかない会社ほど、「人間はAIではないんだよ」「人間をやる気にさせるには?」といった基本に立ち返って欲しいと思います。
山本大平(やまもと・だいへい)
戦略コンサルタント/F6 Design株式会社代表取締役
京都大学大学院エネルギー科学研究科を修了後、トヨタ自動車に入社し新型車の開発業務に携わる。トヨタグループで開催されるデータサイエンスの大会で優勝経験を持つほか、副社長表彰・常務役員表彰を受賞。その後TBSへ転職。『日曜劇場』『SASUKE』『輝く!日本レコード大賞』など、主に看板番組のマーケティング戦略を数多く手掛ける。さらにアクセンチュアにて経営コンサルタントの経験を積み、2018年に戦略コンサルティング会社F6 Design株式会社を設立。AIを駆使したマーケティングや組織改革を得意としている。これまでにアコーディア・ゴルフ執行役員CMO、DMM.make AKIBAの戦略顧問、SCENTMATIC(株)のCMOなど、大手からベンチャーまで数多くの企業の要職を歴任/兼任中。『その仕事、生産性ゼロです』(日経BP)など著書多数。
【修正履歴:2025年9月午後3時、インタビュー内容が反映されていない箇所が複数ありましたので、修正しました。お詫びして訂正いたします】
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