課長クラス以上の管理職が考える、「理想のリーダー像」とは? 組織開発や人材育成支援を手掛けるALL DIFFERENT(東京都千代田区)と、同社の研究機関であるラーニングイノベーション総合研究所が調査を実施した。
調査では1〜3年目の課長クラスを「新任管理職」、4年目以上の課長クラスを「ベテラン管理職」、部長クラスを「幹部候補」と定義した。
理想のリーダー像として、新任管理職とベテラン管理職では「部下に寄り添い支えるリーダー」(新任管理職は32.4%、ベテラン管理職は22.0%)が、幹部候補は「強い責任感を持って部門の成果を創出するリーダー」(27.6%)が最も多かった。
3つのステージを比較すると、「部下に寄り添い支えるリーダー」と「高いプレーヤー能力で部門をけん引するリーダー」は、ステージが上がるにつれて割合が低下。一方、「強い責任感を持って部門の成果を創出するリーダー」と「目指すべき方針やビジョンを掲げるリーダー」はステージが上がるにつれて割合が上昇する傾向が見られた。
管理職としての在り方に、成長につながった、自信を得たなどポジティブな影響を与えた経験を尋ねた。新任管理職では「直属の上司からのフィードバック」(29.4%)、「プレーヤー業務のひっ迫による多忙」「上司の業務の代行」(いずれも27.9%)が上位を占めた。
ベテラン管理職では「顧客からのハードな要求の対応」(34.1%)、「取引先との難しい交渉」(33.3%)、「部門横断のプロジェクトリーダーの経験」(26.8%)となった。
幹部候補では「取引先との難しい交渉」(46.9%)、「顧客からのハードな要求の対応」(38.8%)、「部門横断のプロジェクトリーダーの経験」「全社に影響する重大なトラブルの対応」(いずれも34.7%)という結果に。
管理職としての在り方にやる気が下がった、自信をなくしたなどネガティブな影響を与えた経験を聞いた。新任管理職では「プレーヤー業務のひっ迫による多忙」(33.8%)や「組織の一員としては望ましくない状態の部下との対峙」(19.1%)が上位を占めた。
ベテラン管理職では「プレーヤー業務のひっ迫による多忙」(26.8%)、「組織の一員としては望ましくない状態の部下との対峙」(17.9%)、「部下からの厳しい意見」(16.3%)と続いた。
幹部候補では「特になし」(29.6%)が最も多く、その他「プレーヤー業務のひっ迫による多忙」(22.4%)、「組織の一員としては望ましくない状態の部下との対峙」(19.4%)といった声が寄せられた。
調査は5月20日〜7月17日、インターネットで実施した。調査対象者は同社が提供する管理職向け研修の受講者531人。
“燃え尽きる”日本の管理職 「これ以上頑張れない」をどう減らすのか
「女性は管理職になりたがらない」は本当か? 昇進意欲を奪う、本当の理由
「管理職になりたくない」若手・中堅が続出するワケ 7年目で起きる「成長の空白期間」が組織を蝕む
管理職は「罰ゲーム」なのか? 生成AI時代で変わる、求められる役割と評価Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング