今回は「あなた」が、「これ、私だ!」と言われてはじめて気付く危険な働き方がテーマです。
まずは、大手メーカーに勤める35歳の男性会社員Aさんのお話から。
「1年ほど前に上司から、『キミの勉強にもなると思うから、管理職会議に出てみないか?』と言われました。おそらく私が面談のたびに『成長が実感できない』と不満を漏らしていたからだと思います。最初はちょっと抵抗がありましたが、私は管理職じゃないので意見を言う権限もないぶん気楽だし、それまで知らなかった情報に触れられるなど、結構楽しくて。忙しい上司の代わりに会議の資料なども作っていました」
「ところが、いつからか意見を求められるようになったり、他の部署と打ち合わせに呼ばれたり、合同プロジェクトのオブザーバーを頼まれるようになりました。それだけなら『自分の力が認められたからだ』と思えたのでよかったのですが、最近は、退職した先輩の業務や責任まで押し付けられています」
「給料は全く変わらないのに、仕事だけが際限なく増え続けているのって、おかしいですよね? 上司には一度相談したのですが、何も変わりませんでした。結局、人がいないから我慢するしかないのでしょうか?」
さて、いかがでしょうか? 他にも、
「役職は変わらないのに、後輩の育成がタスクに加えられた」
「ノルマは高いままなのに、育休はもちろんのこと、介護休暇を取る上司の仕事をやらされている」
「上司から『新規プロジェクトに大抜擢されたぞ!』と言われたのでてっきり昇進だと思っていたら、ただ膨大な仕事が増えただけだった」
「『マネジメントに興味がある』と面談で伝えたら、チームリーダーを任されてしまった。でも給料は上がらないし、昇進でもない」
など、件の男性と同じような相談がこの数年で増えています。年齢は30代がほとんどです。ひょっとすると、あなたも似たような状況に陥っていませんか?
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