ドンキでも、高付加価値のヨーグルトが想定以上に売れている。食品製品開発担当の原田氏は、「2023年がターニングポイントだった」と話す。
「当社では、2023年から『プレミアム湯田ヨーグルト』の販売を始めました。とてもよく売れて、2024年は約10万袋を販売しました。そのほかにも、『高タンパク』や『植物性』など高付加価値の製品が多く発売され、ヨーグルトの裾野が広がりました」(原田氏)
こうした背景もあり、PB製品でも高級ヨーグルトを開発することに。800グラムで約1000円のプレミアム湯田ヨーグルトよりも買いやすく、価値がより伝わりやすい製品を提供したいと考え、「本気のヨーグルト」が生まれたそうだ。
「製造を依頼したのは岩手牛乳さんです。同社では、高クオリティーの高級ヨーグルト『モッチ』を製造・販売していて、そのままでも十分に良い製品だと思います。そこに、さらに一手間を加えて、なめらかさを実現したのが『本気のヨーグルト』です。価格帯は500グラムで538円と買いやすくして、価値をしっかりアプローチできるパッケージにもこだわりました」(原田氏)
ドンキでは、近年スイーツカテゴリーに注力しているという。本製品は、牛乳のおいしさをダイレクトに感じられ、とろりとした食感を楽しむスイーツとして販売している。
5月末から東北・関東・東海で販売すると、自社SNSやWebサイトでの告知をしていない段階から「おいしい」と話題になり、品切れが続出。話題になっているのに購入できない状況が、さらに注目度を高めたようだ。現在、計画値の3.3倍で推移している。
「まず、購入した方によるSNSでの投稿が大きな反響を呼びました。そこからWebメディアでも取り上げられ、当社の口コミ機能『マジボイス』でも『どこの店舗に売っていたか』などの情報が拡散され、お客さまの期待値が上がったことが好調につながっていると考えています」(原田氏)
7月頃からは、ようやく安定して購入できる状態に。10月中旬からは関西と中四国エリアでも限定的に販売を開始したところだ。SNSの影響で、想定ターゲットである40代以上の女性だけでなく、20〜30代の若年層の購入も多いと認識している。
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ドンキ「152円ビール」じわり人気 “地味過ぎる”見た目になった深いワケCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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