近年、パーカーはどのアパレルブランドも扱っている人気アイテムで「フーディー」とも呼ばれています。
各ブランドでパーカー・フーディーの売上構成比は大きく、年間を通じて主力となっているケースも散見されます。次の表は、モノトーンのカラーが特徴である某ブランドの、1店舗における単月のアイテム別売り上げデータの一部です。フーデッドデニムパーカが「14.7%」の構成比となっていることからも人気なことが分かります。
このように人気なパーカー・フーディーですが、どんな歴史があるのでしょうか。デサントの公式Webサイトでは「パーカーとは、もともとアラスカの先住民であるイヌイットが着用していたフード付きの防寒着のことで、アザラシやトナカイの毛皮が使用されるなど、防寒性を重視したものでした」と解説しています。
その後、フード付きの上着や防寒着をまとめてパーカーと呼ぶようになり、現在はフード付きの衣類全般を指しています。一方、フーディーはフード付きのスウェットシャツやジャケットが該当し、英語では「hooded sweatshirt」と表記します。
パーカーを商用として本格的に生産し始めたのは米国のスポーツ衣料メーカー「チャンピオン」で、1930年代にニューヨークで販売したのが始まりとされています。倉庫労働者の作業服として利用されることが多かったのですが、1970年代にヒップホップ系アーティストのリーダー的存在・Run-D.M.C.が着用したのをきっかけに、ストリートファッションとして人気に火がつきました。
ジーンズがゴールドラッシュ時の採掘者の作業着からスタートし、ストリートで人気が出たように、パーカーも作業着から音楽、ストリートアイテムとして広がっていった歴史があるのです。
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