「ヨーグルトにしょうゆ」はなぜ? 明治が“豆腐売り場”を選んだ理由(3/4 ページ)

» 2025年12月21日 08時00分 公開

塩味・旨味に合う設計を追求

 現在の形になるまで、約2年半の開発期間を要した。「豆腐感覚」を実現するには、調味料の塩味や旨味との相性が重要だったという。「乳酸菌や原材料の選定、製造工程の工夫などに苦労した」と商品担当者は振り返る。

 厳選した乳酸菌を使用し、寒天を加えることで、通常のヨーグルトとは異なる食感と味わいを実現した。酸味を極力抑えたことで、しょうゆやポン酢、出汁などの調味料と合わせやすくした。 

photo 約2年半をかけて開発

 豆腐との差別化ポイントとして、優位性も打ち出した。カルシウムなどの栄養を摂取できるほか、賞味期限が長く、カップのまま手軽に食べられる。パッケージデザインでは、健康・栄養の表記は控えめにし、「豆腐のイメージ」や「おいしそうなシズル感」を重視した。

 初期の販売エリアを四国に絞った理由について、商品担当者は「四国は豆腐の消費量が比較的多い。豆腐売り場での展開を想定していたため、立ち寄り率が高く、目にとめてもらいやすいと考えた」と説明する。

photo 初期の販売エリアは豆腐の消費量が多い四国に絞った

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