この記事は、書籍『ゲームビジネス』(岡安学/クロスメディア・パブリッシング)に、編集を加えて転載したものです。なお、文中の内容・肩書などは全て出版当時のものです。
モバイルゲーム市場の拡大とともに発展してきた基本無料アイテム課金方式ですが、それと同時に増えた決済方式があることをご存じでしょうか。
それは広告収入モデルです。厳密にはプレイヤーが直接お金を払わないので、メーカー側のみに関する決済方式となります。モバイルゲーム以外にもPCのブラウザゲームでもしばしば採用されています。
課金システムを実装せず、広告収入モデルのみで賄(まかな)っているゲームもあります。広告収入モデルは、すべてのプレイヤーが購入・課金する必要がないので、プレイヤーにとって、平等かつお得なシステムと言えます。
メーカーにも利点があります。それはゲーム(アプリ)内に決済システムを組み込まなくて済む点です。
モバイルの場合、決済自体はアップストアやグーグルプレイに任せることになりますが、ゲーム内でアイテム購入などの課金システムはそれを入れるだけで開発時の作業工程が余計にかかってしまいます。
また、決済システムを利用すると、買い切り、課金にかかわらず手数料が30%(小規模事業者からは15%)を取られますが、広告収入の場合、手数料を取られないという利点があります。
さらに、課金の場合、それに値する理由がないとプレイヤーは課金しないため、ゲーム要素との結びつきをうまく設計できないと課金システムを導入しても課金されない点も重要です。課金を不要にすることで、ユーザーの心理的ハードルを下げることができます。
課金を導入すると、アイテムを売った後のアフターケアが必要である点も重要です。購入したアイテムがうまく取得できない事象が発生した場合、プレイヤーのミスなのか、システムのバグなのかを判断しなくてはならないからです。そのためにユーザーサポートを設置する必要があり、手間とコストがかかるようになります。
また、グローバルでリリースしていた場合は、言語や地域ごとにサポートを用意しなくてはならず、そのコストを解消させるには、それ相応の課金売り上げがないとやっていけないわけです。
課金は大きな収入となる反面、手間がかかるので、ある程度の規模でないと導入しにくいと言えます。広告収入モデルは、このコストを回避できるため、資金があまりない小規模のゲームにも向いています。
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