なんとか一発逆転を狙いたい――。
たまごっち誕生の背景には、モノが売れない当時の状況を打破したいバンダイのそんな思いがあった。少年が虫取り網で虫を捕まえるような遊びを、玩具で再現できないか。そんな発想から男の子向けの玩具として、たまごっちを企画した。
「僕を含め、当時のスタッフは『こんなの売れないでしょ』とみんな思っていた」と、辻氏は振り返る。それでも企画担当者はなんとか売りたいと、渋谷や原宿でマーケティング調査を重ねた。その結果、ボールチェーンが付いた卵型のデジタルペット育成玩具を女子高生向けに売ることにしたという。
「売れないだろう」という懐疑心は拭えなかったが、発売してみると50万個、100万個と売れ続け、あっという間に社会現象に。100万個売れれば大ヒットと言われる国内玩具業界で、発売から8カ月で累計1000万個を突破した。
「結局、作りすぎて大量の余剰在庫を抱えるという、おもちゃ業界では“あるある”なブームの収束を迎えるのですが……。でも、そこから約8年たった2004年、小学生の間でたまごっちが再流行しているという話をキャッチしたんです」
月日が流れて世代が変わり、たまごっちの流行を知らない層が興味を持ち始めたのだ。そこで、赤外線通信機能を搭載した新製品「かえってきた!たまごっちプラス」や「祝ケータイかいツー!たまごっちプラス」を発売。2台を通信させることで、互いのキャラクターを行き来させられる仕組みを作った。それが女子小学生や中学生に支持され、年間で約500万個を販売するなど第2次ブームとなった。
その後は、2008年の第3次ブームへ。玩具としての人気にとどまらず、IP(知的財産)事業が広がり始める。
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