初任給引き上げの裏側には、企業の数だけ異なる戦略があるが、共通の課題もある。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、40万円という水準は大卒の係長級社員の平均給与(38.6万円)に匹敵する。
入り口の給与が高い分、その後の昇給の伸びは緩やかにならざるを得ない可能性があるほか、大きな変化に対して中堅・ベテラン社員の納得感をどう醸成し、モチベーションを維持するのか。人事システム全体の作り直しこそが、今後、問われることになる。
給与の高騰を、単なる「コスト増のピンチ」と捉えるか、会社を変える「絶好のチャンス」と捉えるか。この視点の違いが、数年後の企業の姿を大きく分ける。初任給の引き上げを単なる採用競争の道具ではなく、自社の価値観を体現した報酬制度として再定義できれば、組織全体の生産性向上につながる。
これからの人材獲得は「いくら払うか」よりも、「どんな組織を目指すのか」というビジョンと、「この給与は未来への投資である」と社員が納得できる説明を示せるかどうかが、優秀な人を引きつける重要な要素となりそうだ。
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