イマドキの駅ビルにはしない 別府の商店街が、あえて“昔ながら”を貫いたリニューアルの全貌後編(3/3 ページ)

» 2026年01月26日 07時00分 公開
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イベント区画を点在させ「いつ来ても新鮮な商店街」に

 べっぷ駅市場の4つ目の特徴が、さまざまな場所に期間限定ショップ・イベント向け区画を点在させたことだ。新たに設けられた新通りには、カフェなどの常設店舗のほか、「チャレンジショップ」「イベントショップ」用の区画を導入。キッチンカーの駐車スペースも設けている。

 また、これまでのべっぷ駅市場(本通り)にもシェアキッチン付きのマルチスペースや広場を設け、街区内のさまざまな場所で期間限定店舗の出店やイベントを開催できる環境を整えた。これにより、なじみの老舗に加えて、いつ来ても新鮮なショップという魅力が加わった。

bbpp 一部開業した「駅市場 新通り」。この部分はかつてダイエーの一部だった場所だ。本通りを含めて期間限定ショップやキッチンカーが出店しており「いつ来ても新鮮」な商店街となりそう(写真:若杉優貴)

 新通りは1期開業時点では一部街区(駅と反対側)しか完成しておらず、駅側からの導線もつながっていない。だが、1期開業直後の2025年10月から年末にかけて、大分県内の人気スイーツ店やラーメン店などが相次ぎ出店。市場内に以前出店していたベーカリーの移動販売車もほぼ毎日やってくるため、早くも多くの客でにぎわいを見せていた。

 2026年夏には駅市場の入口となるJR別府駅寄りの部分が延長開業する予定で、この勢いに乗るかたちで「駅市場・新通り入口の顔」としてふさわしい店舗の誘致や、イベント向け区画を生かした催事の開催も期待される。

bbpp 別府駅高架下の店舗街区変遷(上から見た図、2013〜2027年計画)

 昭和時代に全国各地へと広がった高架下商店街。その一方で、近年は老朽化や耐震問題、鉄道利用客の減少、競合店の増加、商業の郊外化、人口減少などさまざまな理由で姿を消すものや、残っても大きく姿を変えていくものも少なくない。そうした中、JR別府駅の高架下商店街は地方都市でありながらもさまざまな工夫を凝らし、攻めの姿勢で「古くて新しい商店街」へと生まれ変わりつつある。

 「べっぷ駅市場を未来に繋ぐプロジェクト」はまだ道半ばであり、全面開業はしばらく先だ。厳しい環境の中、果たして地元住民・観光客の双方が楽しめるような店づくりを進め、高架下再生のモデルケースの一つとなれるのか。全面完成後の変貌に注目が集まっている。

bbpp 2025年10月に開業した駅市場の店舗。市場は「工事中」と書かれた区画まで伸びる。2026年の全面開業が楽しみだ(写真:若杉優貴)
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