「5日で5万台」売れたスズキ『ジムニー ノマド』 納車最大4年待ち、転売ヤー横行の緊急事態はなぜ起こったのか(3/4 ページ)

» 2026年03月10日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

なぜ、ここまで人気が過熱したのか

 人気の理由は3ドアから5ドアへの拡張だろう。乗車人数は変化していないが、後部座席の乗りやすさが格段に向上した。スポーツカーのようにサイドが2ドアとなっている車はどちらかといえばコアなファン向けだが、4ドア車はファミリーなど一般向けであり、ターゲットも広げた。その上で、オフロード性能や角ばったデザインは踏襲し、差別化に成功しているわけだ。

 ノマドはインドで生産した車両を日本に逆輸入したものだ。発売当初は目標販売台数を1200台としていたが、受注開始から4日間で受注台数は約5万台に達した。その後、国内向けを月産3300台に増産したものの、供給数が少なく中古車市場での高騰が続く。海外向けも生産しているため、国内向けの増産台数が限られている。

 5ドアのジムニーは海外で先行販売しており、国内では発売以前から話題となっていた。こうした状況に転売ヤーが殺到し、購入後すぐに新車が中古車市場へ流れた。公式のディーラーから仕入れた中古車ディーラーが車両を転売する事例も聞かれる。

 特に散見されるのが専門店やカスタム店による「コンプリートカー」の販売だ。コンプリートカーとは、パーツを変更し、機能などを追加した上で再販する車のこと。とある店ではノマドのコンプリートカーを400万円以上で販売している。むろん、彼らを転売ヤーと断じるつもりはないが、仕入れる段階で中古車市場の相場に影響を与えている可能性がある。

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