ラーメンの各アワードでの過去の受賞店を振り返ると、郊外の話題店が2〜3年で閉店した例は少なくない。一方、受賞歴はないが駅近で地道に営業を続ける店が、第一線で評価され続けることは多い。これは、飲食業は利便性が重要だという普遍の原理を示している。
では、郊外型がすべて不利なのかといえば、決してそんなことはない。SNS時代となった今、裏路地であろうが駅から離れていようが、話題になれば客は動く。駅前でなくても商売になる時代が確かに開かれているのも事実である。ただし、問題はその持続力だ。一時的に客を集めることと、10年生き残ることはまったく別の勝負である。
そして、最も大事なことは、「ブランド」が立地や商圏戦略のすべてを凌駕(りょうが)するという事実である。どれほど駅から遠かろうと、ブランドが確立していれば客は集まる。逆に、都心の好立地にあっても、ブランド力が乏しければ長期的に客を引きつけることはできない。
「ブランド」とは、単に有名になることではない。顧客が「この店を選べば間違いない」と確信できる価値を持ち続けることだ。それは、味・サービス・接客・PR――あらゆる要素を一貫して磨き続けることでしか形成されない。
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