生成AIの活用が広がる一方、その裏側では半導体素材、空調・冷却、電力、通信インフラといった領域で、日本企業が着実に存在感を高めている。生成AIサービスを提供する企業だけが主役ではない。昨今、AIインフラを担う企業群にも、注目が集まっている。
生成AI関連市場が盛り上がりを見せる中、どうやって儲かる分野を見極めていくか──。各分野のキープレイヤーへの取材から、自社の戦略や投資判断にも生かせる「勝ち筋」を探る。
第1回:経済産業省
第2回:レゾナック・ホールディングス
第3回:ダイキン工業
第4回:マクニカ
第5回:フジクラ(本記事)
生成AIの普及が加速する中、業績を伸ばしているのは半導体メーカーやソフトウェア企業だけではない。光ファイバーケーブルを手掛けるフジクラは、米ビッグテックから「指名買い」される存在となり、日米で最大3000億円の設備投資に踏み切った。
2026年3月期の連結売上高は初の1兆円突破、純利益は前期比6割増の1500億円を見込む。AIの裏側で何が起きているのか。岡田直樹社長に聞いた。
なぜ、生成AIが広がるほど光の配線を手掛ける会社が伸びるのか。
「生成AIは膨大な情報を基に分析や推論を重ねながら、大量のデータをやり取りしている」
フジクラの岡田直樹社長はそう切り出した。
データセンターの中で、サーバ同士をつなぐ情報伝達には、かつて銅線が使用されていた。だが情報量が増えるにつれ電気信号では発熱が大きくなり、伝送が追いつかなくなった。より長距離・高帯域の接続では光ファイバーへの移行が進み、2020年以降、データセンターの建設ラッシュとともに使用量は従来の通信インフラとは桁違いの規模に膨らんでいる。
一般の家庭に引き込まれる光ファイバーは通常1本。電話局から出るケーブルでも1000本程度だ。だがデータセンター向けのフジクラのケーブルには、その10倍以上の光ファイバーが収められている。その技術はどこから生まれたのか。
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