「HOKA」のシューズ、ファッションからアスリートまで市場を横断 なぜ選ばれるのか?(3/3 ページ)

» 2026年04月06日 07時30分 公開
[酒井政人ITmedia]
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主要都市の一等地に HOKAの出店戦略

 一等地への出店もブランドイメージのアップにつながっている。2024年2月に国内最大の直営ストア「HOKA Harajuku」を東京・原宿の神宮前交差点にオープン。ブルーを基調としており、遠くからでも目を引く店舗になっている。

2024年2月に「HOKA Harajuku」をオープンした(画像:HOKA公式Webサイトより)

 HOKAの出店攻勢はすさまじく、2025年9月中旬に東京・丸の内とニュウマン高輪に新店舗を開店。同年12月には渋谷区神南に国内初となる3フロア構成の直営ストア「HOKA Shibuya」をオープンした。東京以外でも、大阪の心斎橋、名古屋の栄、福岡の天神など、主要都市の目立つところに出店している。

 また、HOKAは2024年に第一生命グループ女子陸上競技部と、2025年にコニカミノルタ陸上競技部とのパートナーシップ協定を締結。シューズとウェアの提供を通して、実業団駅伝で「日本一」になったことのある名門チームをサポートしている。

 「2015年世界選手権1万メートル」代表の鎧坂哲哉選手(旭化成)や、箱根駅伝5区で活躍した宮下隼人選手(コニカミノルタ)といった国内のトップ層でHOKAを着用する選手も増えてきている。

第一生命グループ女子陸上競技部とパートナーシップを締結(画像:Deckers Japanプレスリリースより)

 近年は箱根駅伝ランナーが着用するシューズが注目を浴びており、国内のマーケティングにも大きな影響を及ぼしている。HOKAは2023年まで着用者がいなかったが、2024年大会は2人、2026年大会では1人が履いていた。

 現在はクッション性の高いモデルだけでなく、カーボンプレート(高強度で軽量な炭素繊維を薄い板状に加工した素材。高反発なため、着地エネルギーのロスを削減する効果が期待できる)搭載のレース用モデルも販売しており、次なるターゲットは箱根駅伝ランナーの足元になるかもしれない。

 また、選手が着用するウェアやシューズを提供する形で強豪校とのパートナーシップ協定を締結できれば、箱根駅伝を起点にさらなる知名度向上も期待できる。

レース用シューズの展開も進めている。画像は1月30日に発売した「CIELO X1 3.0」(画像:Deckers Japanプレスリリースより)

 HOKAの成長は、厚底という機能価値に加え、大会協賛や著名イベントでの露出、都心一等地への出店といった複数のマーケティング施策が相互に作用した結果といえる。

 今後は、箱根駅伝といった競技シーンでの実績を積み上げられるかが鍵となるだろう。機能性とファッション性の両軸をどう磨き込み、ブランドとしての存在感をさらに高めていくかが注目される。

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