本稿は、3月19日にスマレジが開催した「お店の未来カンファレンス2026」を取材したもの。
「で、いくら安くなるの?」――かつて、家具・インテリア業界では店頭での値引き交渉が常態化し、価格競争に陥りやすい市場だと言われていた。そうした状況から脱却し、独自のブランド戦略を構築しているのがリビングハウス(大阪市)だ。
同社は1942年に家具製造業として創業。2代目が小売業へと業態を転換し、セレクトショップとして他社から仕入れた家具やインテリアを販売してきた。
現社長である3代目の北村甲介氏は家業を継ぎ、当時「斜陽産業」とも言われた家具・インテリア業界において、入社時に2店舗だった店舗数を約40店舗へと拡大した。
同社はどのように成長を続けてきたのか。
「100人中100人に好かれる必要なんてない。アンチがいるぐらいでこそ、ブランドだと思う」(北村社長)
北村社長が実践するブランド戦略に迫る。
北村社長は大学卒業後、ベンチャー企業に就職。その後、デンマーク家具会社の日本法人での勤務を経て家業に入った。当時のリビングハウスは、関西を中心に2店舗を展開する「街の商店」だった。
業界全体が厳しい状況にある中でも、同社は高い接客力で生き残っていた。しかし、店頭では「で、いくらまで値引きできるの?」という価格交渉が日常茶飯事だったという。
「このまま価格競争を続けていては、未来はない」
接客力だけでなく、扱う商品でも差別化ができなければ生き残れないと確信した北村社長は、社長就任と同時にオリジナルブランドの開発に着手した。
現在、店頭に並ぶ約半数が自社で開発した商品で、残りは日本で未進出の海外ブランドを発掘し、独占契約を締結して販売するなどしている。他社の店舗では販売していない商品を扱うことで、価格競争からの脱却を図った。
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