なぜ「串カツ田中」は社名を変えるのか? “脱・串カツ屋”で挑む1000店舗への成長戦略(1/3 ページ)

» 2026年04月27日 06時00分 公開
[山口伸ITmedia]

著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


 串カツ田中ホールディングスは3月1日、社名を「ユニシアホールディングス」に変更した。ユニシア(UNISIA)は「UNI(ひとつの)」と「SEA(海)」を組み合わせた名称だ。多様なブランドや人材が一つとなり、世界の海(マーケット)へ進み出す決意を表しているという。

 同社は串カツで国内市場を押さえたが、近年は他業態の開発やM&Aにも注力している。社名変更は串カツ屋のイメージから脱却し、多角化を進める意気込みだと考えられる。

串カツ田中が社名を変更した(出所:プレスリリース、以下同)

ありそうでなかった「串カツ」チェーン

 創業者の貫啓二氏は、1998年にバーを開業し、飲食業の世界に入った。その後、いくつかの飲食店を手掛けたが、経営に苦戦。だが、後に取締役となる田中洋江氏の父が残したレシピを参考に、2008年に東京・世田谷で「串カツ田中」をオープンすると、これがヒットした。2011年以降はフランチャイズ(FC)にも乗り出し、事業を広げていく。

 関西・九州など全国への出店をいち早く進め、2015年には100店舗に到達。2019年11月期末には会社全体で直営123店舗・FC150店舗の273店舗体制となり、売上高は100億円を突破した。

いち早く全国に展開

 串カツ田中の開業当時、大阪スタイルの串カツ業態は関西外にはほとんど広がっておらず、加えて個人店や非チェーン店が中心だった。居酒屋と比べて、串カツ屋はお酒を飲まない人でも入店しやすく、客単価は2000円台と低価格だ。その気軽さが関西圏以外でも受け、出店が拡大していった。

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