──日本企業で働く韓国出身者が、最もギャップを感じる部分は?
一言で言えば「スピード感」の違いです。
私自身の韓国駐在経験でも感じたことですが、何を進めるにも、日本はアウトプットに至るまでに時間がかかります。議論や社内調整、決裁のプロセスが非常に多く、韓国のビジネスパーソンからすれば「悠長すぎる」と映ることもあります。
一方で、日本のビジネスの進め方の良い点は、一番は「丁寧である」ということです。日本企業はプロセスを大事にし、情報を共有しながら精緻なアウトプットを目指します。
日本での就職を希望する韓国の方々の中には、こうしたきめ細かな対応やサービス、技術を学びたいという動機を持つ人が非常に多くいます。プロセスよりもアウトプット重視の韓国のカルチャーとは対照的な部分に、魅力を感じているようです。
──「スピード感」の違いから、日本人の上司と韓国人の部下、あるいはその逆のケースでハレーションが起きる可能性もありそうですね。
実際、私が韓国で働いていた中ではありました。やはり「早く回答がほしい」と言われました。とはいえ、マイナビコリアは日本法人の子会社という位置付けなので、本社側に決裁を回さないといけないときに時間がかかることは前提で、それは理解するように教えていました。
そこはハレーションというよりは、お互いがお互いを理解しなければならないところだと感じました。
──日本企業にマッチして働き続ける人がいる一方、辞めて韓国に戻る人もいるはずです。違いはどこにありますか。
日本で働こうという意志を持って来日する韓国の方は、もともと日本文化への適応意欲が高く、定着率自体は日本人とそれほど大きな差はありません。
ただ、数年たつと「ビザの更新」という法律上のルールに加え、韓国特有の「家族との距離感」という問題が出てきます。
韓国の方は日本人以上に家族を大切にする意識が強く、3年、5年と経過したタイミングで「家族のそばにいたい」と帰国を選択するケースもあります。
給与面の事情も考えられます。2016年以降、購買力平価ベースの平均賃金において日韓が逆転しているという客観的なデータ(経済協力開発機構調べ)があります。昇給の速度も日本企業の方が緩やかです。こうした事情も、日本で働く韓国の方がキャリアを再考する際の一つの要因になり得るでしょう。
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