「クレームがない=いい接客」ではない 斎場スタッフが語った深すぎる接客論スピン経済の歩き方(6/6 ページ)

» 2026年05月20日 07時00分 公開
[窪田順生ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4|5|6       

ビジネスパーソンにも参考になる「接客の真髄」

 「どうしても、火葬業務を早く正確に行おうとすると、入ってきた若い子たちは技術や作法など、形から覚えてしまう。次から次へとご遺体が到着するため、どうしても急かされてしまう面もある。業務に関してはしっかりとしたマニュアルが用意されているが、いくらその通りにやっても心がこもっていないと意味がないぞ、ということを伝えています」(松本さん)

(出典:ゲッティイメージズ)

 人と人が触れ合う接客には「心が大事」というのは誰もが頭では分かっているが、業務の効率化などの現実もある中で、それを本当に実践するのは容易なことではないのだ。だからこそ、「接客」という仕事は奥が深くて、人々を魅了するのだろう。

 AIの急速な進歩によって、近い将来、接客業もAIを活用して大きく変わっていくといわれている。確かに、オーダーを取ったり、顧客との一般的なコミュニケーションは今のAIでも難なくできるだろう。しかし、AIが『人間の深い悲しみに寄り添う」ことができるようになるのは、まだもう少し先ではないか。

 ベテラン斎場スタッフの「接客論」から学ぶことは多い。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル

 近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受


前のページへ 1|2|3|4|5|6       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR