遠方客の京都離れはオーバーツーリズムも要因とされる。2024年の水準で観光客に占める外国人の比率は2割程度に過ぎないが、SNSでは外国人客や混雑を忌避するような投稿も目立つ。
特に混雑するのが清水寺だ。年間参拝者は2000年時点で300万人程度だったが、2024年には500万人まで増加した。最寄りのバス停から寺に通じる清水坂は人で埋まる。寺に近づくほど土産店やカフェ、テークアウトの販売店が密集し、人の歩く速度が低下するため、歩きにくくなる。八坂神社まで歩く客も多いため、混雑は周辺に波及し、裏道のような存在だった二年坂や「ねねの道」も時間帯によっては混雑している。
嵐山周辺も混雑が激しい。JR嵯峨嵐山駅の1日平均利用客数は2010年代前半の1万1000人から、2024年には1万9000人に増加した。車の交通量が多い地区だが、徒歩の観光客が車道にまであふれる光景もよく見られる。
例えば渡月橋は遠くから見る分には楽しめるが、歩道は狭く、混雑のため風情を感じにくい。名所の竹林も2010年代からSNSを通じて海外での知名度が上昇し、多くの客が集まるようになった。観光サイトで掲載されているような、無人の写真を撮ることはかなり難しい。
インバウンドの増加に伴って、和牛串や焼肉店など、日本人よりも外国人向けに特化した商店や飲食店も増えた。漬物で知られる錦市場も外国人向けを対象とした店舗が多い。こうした店舗の変化も「京都らしさ」の喪失につながり、日本人客の減少に影響を与えている。
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