日々リリースされる新しい商品やサービスたち。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。
ニトリは、工事不要の「ポータブルクーラー(NR-101ON)」を発売した。価格は3万4900円。賃貸住宅や設置制約のある住環境を中心に、新たな需要を取り込む狙いがある。
ポータブルクーラーは、一般的なエアコンと同じコンプレッサー式を採用しながらも工事が不要。排気を屋外に出すための排気ダクトと、窓にダクトパネルを設置すれば、コンセントに接続してすぐに使える。
また、運転時に発生したドレン水を製品内部で蒸発させるノンドレン構造を採用しているため、冷風モードでは排水ホースを気にせずに使用できる(※)。キャスター付きで部屋間の移動も簡単にした。
(※)湿度の高い環境で使用して本体内部のタンクがドレン水で満杯になった場合、自動で運転を停止する。
16〜32度に設定できる冷風モードを始め、室内の湿度を下げる除湿モードを搭載。付属のドレンホースを使用して、水をためる容器に連続排水を可能とした。
ほかにも、空気を循環する送風モード、睡眠中の冷え過ぎを防ぐおやすみ設定、1時間単位で設定できるタイマー機能も付いており、部屋の状況に合わせてさまざまな用途で使えるようにした。
前面パネルにファブリック素材を使用した、部屋に馴染むデザインを施した。カラーはライトグレーとダークグレーの2種類。
ニトリによると、昨年販売したモデルは「本格販売開始から約6週間で完売した」という。「6週目の販売数は、初週の約6倍に達しており、想定を大きく上回る反響だった」としている。
工事不要タイプのクーラー市場について、同社は「年々夏の暑さが厳しくなっていく一方で、賃貸住宅や建物構造の制約から、一般的なエアコンの設置が難しい家庭も一定数ある」と分析。その上で「直近では中東情勢の緊迫化などを背景に、材料の品薄や価格高騰によりエアコン設置工事の遅れが出ているとも聞いており、ポータブルエアコンのような設置工事不要の製品への需要は今後さらに高まるとみている」と説明する。
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