現在の渋谷駅周辺には高層オフィスビルがいくつも建っている。駅周辺では東急グループが再開発を主導してきた。その第1弾となったのがヒカリエだ。東急文化会館の跡地に完成したビルで、地下またはデッキを通じて渋谷駅と直結している。アパレルや飲食に加え、高層にはレストラン街、ホールや劇場などが入居しており、17階から34階までがオフィスフロアだ。開業当初は渋谷の新たなランドマークとして注目され、好意的な意見も多かった。
東急グループはその後も開発を継続し、2018年には地上35階建てでホテルなども入居する複合ビル「渋谷ストリーム」を、2019年には「渋谷スクランブルスクエア」の東棟をそれぞれ開業した。スクランブルスクエアの東棟は地上47階建てで、10階建ての中央棟、13階建ての西棟も2031年の竣工を予定している。
この他、2019年竣工の渋谷ソラスタなど、東急グループは複数の再開発を進めてきた。これに伴って高層化が進むにつれ、渋谷の視覚的なイメージは大きく変化し、悲観する意見も増えてきたわけだ。しかし最近ではオフィス需要の拡大により都心の賃料は上昇しており、商業的には「正解」といえる。
「低層階は店舗で、高層階はオフィス」という画一的なビルの乱立は否めないが、実際に渋谷の若者離れは進んだのだろうか。これを明らかにするには、1990年代と現代の若者を対象に、休日の遊び場を調査するか、渋谷駅における年齢別の乗降客数推移を調査する必要がある。だが、筆者が調べた限り、そのような論文やデータは見当たらなかった。
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