「ボンカレーらしさ」はどう守る? 食品業界で広がるAI活用(3/3 ページ)

» 2026年06月20日 13時30分 公開
[産経新聞]
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狙った食品と同じ味や食感を実現

 一方、海外では健康志向や動物福祉、気候変動対策を背景に市場が拡大する「プラントベース(植物由来)フード」のレシピをAIが提案する新たな技術が注目されている。

 15年に南米チリで創業したスタートアップ(新興企業)のザ・ノット・カンパニーは、植物性化合物を動物性タンパク質にマッピングする「Giuseppe(ジュゼッペ) AI」を構築。30万種類以上の食用植物データから、狙った食品と同じ味や食感を与えられる分子の組み合わせを導き出し、レシピ化する仕組みだ。

 その第1弾として、ひよこ豆などを使ったマヨネーズの代替食品「NotMayo(ノットマヨ)」を17年に発売。エンドウ豆のタンパク質を組み合わせた代替ミルクや代替肉バーガーなども手がける。強みは開発期間の短縮で、同社によると通常1年半〜2年かかるところを3〜6月にできるという。AIは代替食品の市場が長年越えられなかった「スケールメリットの壁」を打ち破る最大の突破口になりつつある。

 調査会社レポートオーシャン(東京)によると、食品・飲料におけるAIの世界市場は25年の182億米ドルから35年には4794億米ドルと10年間で約26倍に拡大。このうち日本市場は約6〜7%を占め、35年に約260億米ドルに達すると予測されている。

 商品開発の現場でのAI活用について、同社は「生産性向上やコスト削減、付加価値創出を同時に実現できる戦略領域で、今後の競争優位を左右する重要なテーマ」と指摘する。(田村慶子)

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