新入社員研修の一環として活用されるケースも多く、セミナーでは上座・下座や乾杯時のグラスの位置、ビール瓶のラベルを上にして注ぐといった酒席のマナーも紹介している。
そこで気になったのが「ビール瓶のラベルを上に向けて注ぐ」という作法だ。社会人2年目の筆者自身、瓶ビールを誰かに注いだ経験がほぼなく、マナーを知ったのも最近だったからだ。どのような意味や由来があるのかサントリーに聞いたところ、同社は起源や詳細な背景までは把握していないとのことだった。一般には、ラベルを相手に見せて何を提供しているのかを示すことで、誠意や透明性を表すとされているという。
ただし、サントリーはこれらを守るべき絶対的なルールとは位置付けていない。大津氏は「一般的な酒席のマナーとして紹介している。当社が『こうするべきだ』と押し付ける意図はない」と説明する。マナーは相手への気遣いや思いやりを示す行為であり、無理のない範囲で取り入れればよいという考えだ。
2026年からは、酒離れが指摘されている若年層への取り組みにも力を入れている。
4月10〜12日には、20代をメインターゲットとしたポップアップイベント「ドリンクスマイル大学」を、東京都渋谷区にあるイベント会場にて開催した。適正飲酒やアルコールに関する知識を学べるほか、アルコールパッチテストを提供。AIが参加者の写真や味の好み、アルコール度数に関する回答を基におすすめのカクテルを提案し、その場で実際に作って味わえるコンテンツも用意した。
複数の自治体で「20歳の集い」に合わせてアルコールパッチを配布する取り組みも進めている。京都ビール工場では6月、ドリンクスマイルセミナーを組み込んだ大学生向けの見学コースを始めた。
大津氏は「お酒に触れる早い段階で、正しい知識と楽しみ方を知ってもらい、長くお酒に親しんでもらうことが狙いだ」と話す。現代は娯楽の選択肢が多い。その中で、お酒を飲むことも楽しみの一つとして選んでもらえるよう、施策を展開していく考えだ。
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