くら寿司と、ライフコーポレーションの健康志向スーパー「ビオラル」とのコラボは、両チェーンの食への価値観が共通していたので実現した。
くら寿司は全ての食材で、化学調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料を一切使わない、四大添加物無添加を貫いている。一方のビオラルは、ライフコーポレーションが2016年から展開している、オーガニック、ローカル、ヘルシーなどをコンセプトとしたナチュラルスーパーマーケットだ。関東と関西に17店を展開している(7月1日時点)。2020年からは、プライベートブランド「BIO-RAL(ビオラル)」も発売している。
今回のコラボは、全国のくら寿司でビオラルの人気商品であるてんさい糖を使ったグミシリーズから2品のアソートパックを販売するものだ。てんさい糖を使用したグミは2024年から展開しており、累計で50万点以上を販売。現在は6アイテムを販売している。
コラボとして展開しているのは「シャインマスカット・いちご」と「ぶどう・みかん」の2種類で、6月10日から販売中だ。くら寿司がグミを扱うのは初めてで、新しい商品の投入により、新規顧客の開拓やリピーターの再訪問の呼び水として期待している。
一方のライフコーポレーションとしては、ビオラルの知名度はまだ低いと認識しており、全国チェーンのくら寿司とのコラボにより、より多くの人に知ってもらう機会にしたいとしている。
今後のトピックとしては、ドムドムハンバーガーと銚子電鉄のコラボが挙げられる(両社はどちらもユニークな商品を企画することで知られる)。ドムドムの東京都と千葉県の一部店舗にて、銚子電鉄の名物「ぬれ煎餅」を使った「ぬれ煎餅バーガー」を8月10日から発売する企画が進められている。
これまで紹介してきたように、コラボにはさまざまなパターンがある。いきなり!ステーキと名代富士そばは「店が隣」。くら寿司とビオラルは「価値観の近さ」。肉汁餃子のダンダダンと天下一品は「担当者が互いにファン」。このように、何かしらの親近感が動機になっている。
コラボした両ブランドにとって、これまで自社だけでは取り込めなかった相互送客が見込める。そして、話題性を提供することで、SNSで拡散されるメリットがある。一見、何の関係もなさそうな会社同士のほうが意外性がある。
ステーキに紅しょうが、焼肉に米菓の粉、ぬれ煎餅で挟んだバーガーのような、「もしかしてありかも?」といった新しい食体験を提供する。すると、飽きっぽい顧客の好奇心が刺激される。ブランド力を上げるきっかけになり得るのが、異色コラボの醍醐味(だいごみ)ではないだろうか。
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。著書に『なぜ駅弁がスーパーで売れるのか?』(交通新聞社新書)など。
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