病院内のコンビニ、なぜ「ローソン」が最も多いのか 約350店を支える“病院専門チーム”の正体(4/4 ページ)

» 2026年07月15日 05時30分 公開
[米倉志保ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4       

“病院専門チーム”が支える出店戦略

 ローソンが病院内コンビニで高いシェアを維持できている背景には、病院への出店を専門に担当するチームの存在がある。今回話を聞いた村津氏や樫野氏が所属する「ホスピタル・ヘルスケア開発部」だ。約20人が所属し、新規出店の営業から病院との条件交渉、開店後のフォローまで一貫して担っている。メンバーには店舗開発や店舗運営、商品開発などさまざまな部署の経験者がそろい、それぞれの知見を生かして病院の運営を支えている。

 病院への出店は、一般的な出店とは事情が異なる。病院ごとに建物の構造や必要な設備、営業時間などの条件が異なる上、意思決定も病院側との調整が必要になる。そのため、専門チームが病院ごとの要望を聞き取りながら出店を進めているという。

 病院からは「このメーカーのおむつを置いてほしい」「この医療用品を取り扱ってほしい」といった個別の要望が寄せられることもある。通常のコンビニでは扱わない商品でも、専門チームがメーカーなどと調整し、調達方法を検討する。

恵寿総合病院にあるローソンカフェブース

 ただし、病院からのニーズがあるからといって、無条件に出店を決めるわけではない。病床数や職員数、外来患者数などをもとに収益性を確認し、採算が見込めるか判断する。

 病院内の店舗は、病院職員や患者などを中心としたリピーターが多く、売り上げが安定しやすいのも特徴だ。コロナ禍では見舞い客が減少したものの、医療従事者の利用が支えとなり、売り上げは大きく落ち込まなかったという。

 村津氏は「病院ごとにニーズが異なるため、ホスピタルローソンは1店1店をカスタマイズしている。今後も出店を拡大するとともに、DXも進め、これまで出店が難しかった病院にも展開していきたい」と話した。

ダイハツ、旭化成、NOT A HOTELなど登壇:
無料セミナー「ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏」開催!

photo

ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。

AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。


  • 開催日:7月8日(水)〜8月5日(水)
  • 形式:オンラインセミナー
  • 参加費:無料

前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR