商品開発を担当した新海裕子さん(マーケティング本部)によると、再販を求める声には「また食べたい」という声だけでなく、「子どもの頃に作った記憶」や「家族との時間」をつづったものも多かったという。
ただし、今回の復活は昔の商品をそのまま戻したわけではない。時代に合わせて進化したポイントもある。その一つが「ふっくら感」だ。以前の商品は時間がたつと固くなりやすいという課題があったが、今回は冷めてもふっくらした食感を楽しめるよう改良した。
では、なぜ今、モコモコのような手軽なお菓子が求められるのか。その背景には、ここ数年で広がりつつある「確パ」(確実なパフォーマンス)という考え方がある。タイムパフォーマンス(タイパ)、コストパフォーマンス(コスパ)に続く言葉で、「手間をかけなくても、期待した結果が得られる」という価値を指す。
忙しい毎日の中で、本格的なお菓子作りに時間をかけるのは簡単ではない。一方で、「子どもに作る楽しさを体験してほしい」という親の思いもある。
モコモコは、その間を埋める存在になっている。短時間で完成するだけでなく、「自分で作った」という満足感を得られる点も、今の親子ニーズに合っているようだ。
もう一つ、今回の復活で変えなかったものがある。パッケージだ。新商品として考えれば、デザインを一新する選択肢もあった。しかし永谷園は、当時のデザインを残すことにした。
理由は「あ、あのモコモコだ」と思い出してもらうためだ。久しぶりに見るパッケージは、味だけでなく、当時作った時間や体験までよみがえらせる。今回の復活では、そんな“懐かしさ”も残した。
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
なぜ「皮だけ」「ガリだけ」が売れるのか 販売データで見えたドンキ「偏愛めし」の買われ方
富士そば「外国人観光客お断り」は悪なのか 立ち食いそば騒動が問いかけた現実
「廃虚アウトレット」の乱立、なぜ起こる? 絶好調なモールの裏で、二極化が進むワケCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング