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サツドラ、クーポン配布で「数十億円の売り上げ効果」 アプリ会員「145万人」達成で見据える、真の顧客理解(3/3 ページ)

» 2026年08月07日 07時00分 公開
[大村果歩ITmedia]
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AIで「1人のマーケターができること」が増えた

 「キャンペーンを実施する際は、店頭サイネージとアプリを連動させて、マルチチャネルでアプローチした方が、コンバージョン率は高まります」と坂本氏。

 複数のチャネルを活用しながら、複数のセグメントに異なるクーポンを配布──マーケターの負担は大きくなるのではないか。

 同社はカスタマエンゲージメントプラットフォーム「Braze」を活用し、施策の作り込みや改善をスピーディーに実行しているという。

 「今作成している施策やキャンペーンの場合、どの通知方法がベストか、文章はこれでいいのかなどを全てBrazeのAIオペレーター機能に聞きながら、対応しています。他にもエラーが起きた際は、これまでは該当の資料を探し、それからサポートに相談……と時間を要していましたが、オペレーター機能でスピードが格段に上がりました」(OMO本部 マーケティング部 マーケティング担当 畑中まみな氏)

 これまではSQL(Structured Query Language:構造化問い合わせ言語)の知識がないとできなかった業務も、ツールを活用することで、担える人材が増えた。組織の人数は同じでも、AI活用によって各業務に対応できる人が増え、全体のスピード感が底上げされているという。

 業務のスピードが上がり、さまざまな施策にトライしやすい環境ができている。

 坂本氏が重視するのは、分からないことがあったらすぐに試してみることだ。

 「『同じようなLTVのユーザーは購入してくれるのに、このユーザーはなぜ買ってくれないのだろう』ということがデータから見えたとき、まずは一回試してみる。(施策を)やる前に考えて、結局何も行動せず、進行が遅れてしまうよりは、思い立ったらすぐにやってみるというケースが多いですね。それを繰り返して、施策の精度を高めている感じです」(坂本氏)

動画も強化 全て視聴でクーポン配布

 現在同社は、サイバーエージェントと連携し、動画を活用した販促にも力を入れている。

 アプリ内で商品の魅力を伝える動画を配信。顧客が動画を全編視聴した後に、クーポンを配布している。サイバーエージェントのプレスリリースによると、2025年6月に実施した先行プロモーションでは、動画視聴完了後に配布したクーポンの利用者のうち、最大で95%が対象商品の新規購入者となるなど、高い販促効果を確認したという。

 屋外広告や店頭でのPOP、サイネージでは、顧客が広告を見たか、動画の場合は最後まで見たかを把握しきれない。

 「アプリは視認率がすごく高いため、価値を感じていただけています。さらに動画視聴後にクーポンを出すので、実際に動画を見た方が購入したかまで、しっかりトラッキング、分析ができます」(坂本氏)

 動画施策の場合、クーポンの配布数は減る。顧客であるメーカー企業によって異なるニーズに対し、同社は動画広告の価値を高めるため、コンテンツ方針を調整していく考えだ。

 「動画を見てクーポンを獲得したユーザーの方がLTVが高いのか、クーポン利用率が高いのか。それとも、もともと使っていた商品から広告を見た商品に買い替えているのか──。そういった深い分析をして、価値として提示をしていかなければなりません」(坂本氏)

 今後の展望について、プラットフォーマーとの連携を挙げた。個人情報を安全に管理できる状態で、同社が保有するデータを使える仕組みを作っていきたいと話す。「サードパーティー側と組み、北海道の課題解決型メディアのような立ち位置を目指していければ。自分たちのアセットのみではなく、他社とのコラボレーションもしながら、メディアとしての価値を出していくことも、いろいろ検討しています」(坂本氏)

(編集部撮影)

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