では、若いうちの給料を上げれば、若者は広島に残るのだろうか。実際の口コミを見ると、どうも話はそんなに単純ではない。会社を離れる理由は、給料だけではなかった。
「若いうちからもっと挑戦できる会社で働きたかった」「年功序列ではなく、実力で評価される環境に行きたかった」――。
口コミを読んでいると、「もっと成長したい」という思いが、あちこちから伝わってくる。「ここなら成長できそう」「がんばったぶんだけ評価してもらえそう」。そんな期待を持てるかどうかも、若者が会社を選ぶ大切な基準になっているようだ。
その「成長できそう」という印象は、どこから生まれるのだろうか。広島の求人では「半導体」「システム」「工場」といった、業種や仕事内容をイメージしやすい言葉が目立つ。一方、東京では「コンサルタント」「マーケティング」「マネージャー」「リーダー」など、将来のキャリアの広がりを思わせる言葉が並んでいた。
もちろん、製造業が盛んな広島では、ごく自然な求人の表現なのだろう。それでも、若手にとって「いろいろなことに挑戦できそう」と感じられるのは、東京の求人だった。
そう考えると、「広島には仕事がない」というより、「こんな仕事に挑戦できる」という魅力が、まだ十分に伝わっていないだけなのかもしれない。
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