仕事ができる人は「途中で帰る」 翌朝すぐ仕事に入れる意外な習慣世界の一流は「平日」の夜に何をしているのか(2/4 ページ)

» 2026年08月20日 08時00分 公開
[越川慎司ITmedia]

 私が在籍していたマイクロソフトでは、複数のバイスプレジデントが退社前に共通して実践している習慣がありました。彼らは帰り際に、翌日の最初のタスクにあえて「途中まで」手をつけてから、帰路についていたのです。

 メールの下書きを書きかけの状態で保存したり、企画書の冒頭だけを書いてファイルを閉じたりするといった具合です。理由を尋ねると、複数の役員が、「続きがあることで、翌朝の業務をスムーズに開始できる」と答えました。

 ゼロの状態から作業を始めるよりも、中断した箇所から再開する方が、より早く集中状態に入れます。これはまさに、未完了の事柄のほうが記憶に残りやすいという「ツァイガルニク効果」を実務に応用した手法です。

疲れている今の自分よりも「明日の自分」の方が質が高い

 一方で、多くの日本人は「仕事が終わったら帰る」という、当日の完遂を前提とした思考を持っています。この考え方に縛られると、仕事がすべて完了しなければ帰宅できないという状況に陥ります。

 弊社の調査では、日本のビジネスパーソンの63%が「今日中に終わらせるべき仕事が残っている」と感じながら退社していることが判明しました。彼らは罪悪感を抱えたまま、不完全燃焼の状態で帰路についています。

 「仕事を終えてから帰る」という考え方は、一見すると責任感の表れのように見えます。しかし実のところ、この捉え方は、生産性を削る要因ともなり得ます。

 「今日やり切る」という目標に固執するほど、終わりが見えない状況に対する焦燥感は強まります。それに伴い、過度な負担による疲労も蓄積されていくのです。

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