『地球の歩き方』は“売上95%減”からどう立て直した? ホテルやお菓子、ディズニーまで広がるコラボ戦略アセットの「再定義」(2/4 ページ)

» 2026年08月20日 05時30分 公開
[米倉志保ITmedia]

オカルト雑誌『月刊ムー』とコラボ

 こうして始まったライセンス事業で実現した企画の1つが、オカルト雑誌『月刊ムー』とのコラボだ。

 学研グループへの事業譲渡が発表された当時、『地球の歩き方』の公式Xでは「もしかすると来年は、ムー大陸やアトランティス大陸のガイドブックが出るかもしれません!!!」と投稿していた。

 まだ企画が具体的に決まっていない段階での投稿だったが、結果的に『月刊ムー』とのコラボが実現。地球の歩き方社長の新井邦弘氏が『月刊ムー』編集部の出身だったという縁もあった。古代遺跡やミステリースポットを取り上げた『地球の歩き方 ムー 〜異世界の歩き方〜』は14万部販売のヒットとなった。

『地球の歩き方 ムー 〜異世界の歩き方〜』

 半田氏は「思いのほか相性がとても良かったです。例えばエジプトのピラミッドは『ムー』からすると「宇宙人の隠しシェルターか?」という見方になりますが、『地球の歩き方』では「何千年前に作られた遺跡である」と紹介しています。その組み合わせが読者に面白がられて売れました」と話す。

 旅行とは直接関係のないテーマにも、ガイドブックの形式を広げていった。『地球の歩き方 スター・ウォーズ』『地球の歩き方 ディズニーの世界』といった映画とのコラボや、投資信託「オルカン」の公式ガイドブックとして『地球の歩き方 オルカン』なども発売した。

 漫画『ジョジョの奇妙な冒険』とコラボし、物語の舞台を紹介した『地球の歩き方 JOJO ジョジョの奇妙な冒険』は17万部を売り上げた。

 コロナ前は、海外ガイドブックで4万部売れればヒットという状況だった。10万部を超えるガイドブックを出せるとは、思ってもいなかったという。『地球の歩き方』の主な読者層は50〜60代だ。コラボガイドブックでは、従来とは異なるIPのファンを取り込むことで、新たな接点も生まれた。

『地球の歩き方 ディズニーの世界』

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